本記事は、私がABC the ninthに向けて作った対策ペーパーのネタバレを一部含みます。
また、ABC the ninthのペーパークイズのほぼ全てのネタバレを含みます。
◇
昨年、ABC the ninth に参加させていただきました。
素晴らしい勝負の数々、なぜか幾度も訪れる面白い場面の数々、本当に最高でした。クイズ大会で(しかもABCで)こんなに笑うと思っていなかったので、とっても楽しかったです。
開催してくださった学生の皆さん、本当にありがとうございました。
ABC the ninth 本番の約1カ月前、大会に向けて「対策ペーパー共有フォルダ」というものに参加させていただきました。
今回は全ての対策ペーパーに目を通すことはできず、100枚ほど解いたor見たところでタイムアップとなってしまったのですが、かなり力になりました。 交換してくださった200名以上の方々、また何よりも取りまとめの方々、誠にありがとうございました。
しかし率直な感想として、今回は全体的に「不当に難しい」ものが多かったように感じました。皆さん難易度調整に苦労されたのでしょう。
実際私も調整には苦労しましたし、何なら結局私のペーパーも10問くらいは不当に難しくなっていたなと思うので反省しています*1。
もはやここからは対策ペーパーの愚痴になるんですが、ここまでに書いてきた「優れたペーパーの要素」をいろいろと兼ね備えた完成度の高い対策ペーパークイズというものは、正直なところほとんど見受けられなかったのです。すべて体感ですが、ABC8に際しての対策ペーパーは25%くらいイイ感じだったのに対し、ABC9はその半分以下くらいに留まってしまった気がします。
その主要因として、(私の目が肥えたというのもあるでしょうけれど、)ABC8から9までの間に開催されたabc22,23において、出題範囲を大きく拡張するような試みがされたことで、みんな何を出していいのかわかんなくなっちゃったのがあるのかなと思っています。
tq, 「ABC the ninth 100問ペーパークイズをひたすら褒める」, note
出題環境*2がabc等の変遷に振り回されるのは仕方がなく、私たちにはどうしようもない部分も多いのが実状です。しかし、そうは言っても有り得ない難しさのペーパーを大量に解き続けるのはしんどいので、今後のために ”イイ感じ” の対策ペーパーを作る方法論がまとめられていても良いのかなと思いました。
そこで今回は、「本当は本番くらいの難易度にしたかったんだけど……」という後悔をしている方向けに、難易度を上手く抑制しながら対策ペーパーを作るためのポイントを書いてみます。
これから書いていく内容は、「abc/EQIDEN公式の出題傾向紹介を読みましょう」、「100問をランダムに並べ替えたらフリバに使える難易度にしましょう」みたいな話に比べると、あまり素直ではないかもしれません。
もちろんこの2点も非常に重要なのですが、本記事の論旨はどちらかというと、どうやったらこの2点をクリアできるようになるの?という部分を突き詰めるために、ABC自体や「100問筆記クイズ」という形式が抱える現実的な制約・事情を考慮し、そこからペーパークイズのゴールを逆算していく感じです。
対策ペーパー作りをメタっていきましょう。
一応、ABCという大会を題材にしているだけで「基本問題」以外にも敷衍できる内容だとは思います。
「また48人フォーマットの話かよ!」と思った方も是非読んでみてください。
- 本記事のゴール:目指す対策ペーパー像
- ポイント① 共作者を確保する
- ポイント②「100問20分」の枠内に収める
- ポイント③ 「自分がABCの主催だったら、本当にこの問題を本番で出したいか」を考える
- ポイント④ 的中を狙わない
本記事のゴール:目指す対策ペーパー像
はじめに、今回目指していく “イイ感じ” の対策ペーパーの完成像は、概ね「共有フォルダ」参加ルールの②で示されている「ABC the ninthの対策を目的とした、100問の筆答クイズ」であるとします。
②ABC the ninthの対策を目的とした、100問の筆答クイズであること。
- 何をもって対策とするかは各人でお考えがあると思いますが、過去のABCシリーズと同様の、後ろの問題に向かうにつれて難易度が上がっていくタイプの、一問一答形式のペーパーの作成をお願いします。
- 後半の差がつくような問題を厚くするなど各自のアレンジは問題ありませんが、出題が見込めないほど難しい問題が大半を占めるようなペーパーはご遠慮ください。
- できる限りオールジャンルの出題をお願いします。各人の得意・不得意もあるのである程度のジャンルごとの厚さ・難易度の偏りは生じてしまうと思いますが、特定のジャンルばかりを出題することはご遠慮ください。ジャンルの参考として、abc the24th用の問題作成Excelファイルもご参照ください。
- ABC the ninthでは、コンセプトとして「社会人による基本問題実力No.1決定戦」が掲げられています。過去のABCシリーズのペーパーや、類似のコンセプトを提示するabc/EQIDENの問題に関する紹介文、これらの大会の過去の問題集などが対策ペーパー作成の参考になるかと思います。ご自身の用意された問題群がこれらの問題と比べて易しすぎない・難しすぎないか、文章が長すぎないか、100問内でのジャンルバランスが整っているかなど、不安な方はぜひ一度参照・参考にしてください。
Seaweed4281, 「ABC the ninth対策ペーパー共有フォルダについてのご案内」, note
特に本記事では、とにかく「出題が見込めないほど難しい問題」を減らすことにフォーカスすることにします。
おそらく本来(?)であれば、「イイ感じ」 という表現は「奥深さ」や「絶妙さ」、そして「基本問題」に対する理解の深さといった意味合いを含んでいるものだと思うのですが、話が難解になり過ぎるので、今回その辺りにはあまり踏み込みません*3。わかりやすさが一番ということでね。
それでは、具体的な4つのポイントの解説に入っていきましょう。
ポイント① 共作者を確保する
まずはこれです。
共有フォルダの取りまとめの方々も共作を推奨していますが、私も基本的には共作をするべきだと思います。
そもそも、なぜ(ABCの)対策ペーパーは難しくなりがちなのでしょうか?
色々な要因があるとは思いますが、「交換用の対策ペーパー」特有の事情として、試し解きなどを通したブラッシュアップがほとんど行われていないことが影響しているのではないか、と私は考えています。
大会や企画の開催前に、ゲームなどの「デバッグ」に相当する工程として「問題リハーサル」を行うことはそう珍しくありません(※というか基本的には実施した方が良いです)*4。しかし、多くの対策ペーパーはこの工程がすっ飛ばされた状態で公開されています。
もちろん「自分で見直す」くらいのことは当然なされていると思いますが、大会や企画と同等の労力をかけている人はほとんどいないでしょう。
これは主に、交換のシステム上そもそもモニターが確保しづらいためだと私は考えています(他にも「本番の日があるわけでもない以上モチベーションが湧かない」という理由もあるとは思いますが)。共有フォルダにおける対策ペーパーの交換相手が全国のプレイヤーである以上、大会や企画なら不参加者を中心に十数人〜数十人のモニターを集めることができる人でも、対策ペーパーは良くて数人が限度……となってしまっても不思議ではありません。
この手の問題リハ/試し解きで得られる情報のうち、知名度・難易度感覚に関するものは、ある程度の当事者感覚がないと得られないことが多いです*5。そのため、単なる事実誤認の類と比べて自力で気付くハードルがさらに高く、補正し切るには多数の「他者の視点」を入れる必要が生じてきます。この調整を完全に1人だけでやり切るのは、その人の「想像力」がよほど優れていない限り困難です。
大会などでちゃんと「”イイ感じ” のペーパークイズ」が供出されるのは、基本的にはこの工程を経ているからだと思います*6。一方で、交換専用のペーパーは、この作業が削られている分 “イマイチ” なクオリティに留まってしまいやすくなります。
補足コラム① 難易度の「想像力」
本文で言及した「想像力」は、知識量や競技クイズの実績とは別のパラメータです。必ずしも「"強い" =想像力がある」というわけではありません。
たとえば、知識量などが相対的に低い人は、「自分には手が出ない問題」と「多くの人にとって手が出ない、出題が見込めないほど難しい問題」の違いを認識しにくいことが多く、前者のつもりで後者を出題してしまうことがあります。また一方で、知識量や実力が相対的に高い人も、「通過者と非通過者で差がつく問題」「緑プレートと黄~青プレート入り、赤プレート入りをそれぞれ分ける問題」の区別に頓着しないタイプの人などは、前者のつもりで後者を出題してしまうケースがしばしばありえます。
自分が「知らないこと」の知名度・正解率を外挿によって推定でき、とっくに通り過ぎてしまった「知らなかったこと」の難しさもちゃんと覚えている。この「想像を隅々まで行き渡らせる力」こそが、1人だけで難易度調整をやり遂げるための鍵だと思います。
そして、それがとても困難だからこそ、往々にして私たちはチームで問題群を組み、「他者の視点」を借りるのです。
この「モニター不足」という課題への対処法として、共作者を確保することはある程度有効だと考えられます。ここで私が共作者に期待しているのは、「他者の視点」を入れてくれることです。つまり私が言いたいのは、問題を作ってくれる人というよりは「1人目のモニター」を、せめて共作者という形で確保しておきましょう、という話に近いです。
実際には、2~3人程度で共作したくらいで難易度を完全にコントロールできるわけではありません。結局は個々人の力量次第です。しかし、それでも1人よりは格段にやりやすくなるでしょう。
また何より重要なのは、モニターが不足しやすい対策ペーパーでは難易度の設定が独善的になりやすいということを、はじめにはっきりと認識しておくことだと思います。
なお、交換の事情を無視して大々的にモニターを集めればよいという発想もありえます。流石にそれは当然そうで、おそらくモニターを大量に集めたうえで各フィードバックを真摯に反映できれば、ほぼ全ての課題は解決すると思います。
しかし、こうすると集めた大量の友人に「品質が低い段階の対策ペーパー」を(低品質を承知で)解かせることになってしまいます。私としては修正前の難しいペーパーを大量の友人に解かせる前に、何とか自分で軌道修正をかけることができた方がいいと思うので、それは流石に気乗りしません。
「”イイ感じ” の対策ペーパーを作る」ことは目的ではなく、あくまでABC対策の手段の一つです*7。友人たちを動員して “イイ感じ” の対策ペーパーを完成させ、その作者としての評判を得る……というのも悪くないかもしれませんが、どこか少し本末転倒な感じもします。せっかくなら、その友人たちにも “イイ感じ” に仕上がったペーパーの方を解いてもらいたいわけですし。
そういうわけで、本記事では引き続き「自力で何とかする方法」を考えていくことにします。
……といっても、もちろん共作者は別ですよ。
あなたと一蓮托生になってもらって、一緒に対策ペーパーを完成させましょう。
ポイント②「100問20分」の枠内に収める
対策ペーパーを作る際に私が必ず念頭に置いているのが、abc/ABCに特有の「100間20分」という意味不明な特殊な形式です。
「100間を20分で解く」……正直短すぎますよね?
この時間の足りなさから逆算して考えると、難しい問題(=思い出すのに時間を使いうる問題)の配分はこれくらいだなとか、その難しさ(=思い出す大変さ)はここまでだなといった、ペーパークイズ全体の負荷・処理量の上限が自ずと見えてくるはずです。ここは個々人の知識量や処理速度によっても許容量が変わると思いますが、基本的には詰め込み過ぎを疑って負荷を削っていった方が無難だと思います*8。
こうした形式が絡む制約に注目することは、対策ペーパー作りにおいても非常に有用です。
しかし、一見至極当然のことではあるものの、この20分という制限時間はやはり極端に短いです。わかっていても、きちんと「枠内に収める」ことはなかなか難しいかもしれません。
そこで本記事では、この負荷を定量的に見積もる指標を2つ提案します。
※なお、「そもそも20分は短すぎる!」という声があることは重々承知しています*9。しかし、大会側が「100問20分」と既に公表しているなら、もう本番はそれでやるしかありません。もし対策をすると決意したならば、どれだけ不本意でも現行ルールに適応することを目指した方がお得なはずです。
もちろん、形式の批判自体は自由にしてもいいと思うのですが(※といってもこれはABCではなくabc側の事情ですが)、まあ流石に本番では「既に公表されたルール」に即したペーパーがおそらく出てくると思いますから、皆さんもそれを信じて対策ペーパーを作りましょう。
ポイント②-1. 難易度の「合計値」を抑える
まず、そもそも「対策ペーパーが本番に比べて難しい」とはどういうことなのでしょうか?
個別の事情をきちんと細分化し直してみると、以下のような2つのケースを想定することができると思います。ここでは「難しい」というよりは「受験者の点数が低い」と表現した方が正確かもしれませんね。
- ケース1. ペーパーの難易度上限が上がり、一部の問題が「出題が見込める」域からはみ出している
- ケース2. 難易度の高い問題・時間を使う問題の割合が増え、ペーパー全体としての負荷が「20分」の枠をはみ出している
この項で考えたいのは主にケース2の方です。
これはもちろんケース1と両立している場合もありますし、単独で該当してしまうこともあります。特に注意したいのは後者のケースです。
- ケース1かつ2:一部の問題の難易度が「出題が見込める」域からはみ出ており、全体の負荷も「20分」の枠をはみ出している
- ケース2単独:1問1問の難易度は「出題が見込める」域の中に留まっているが、その域内でも難易度が高めの問題・時間を使う問題の割合が多く、ペーパー全体としての負荷は「20分」の枠をはみ出している
1問1問をうまく調整して上限難易度を抑制できたとしても、思い思いの対策問題や「良問」を詰め込んでいくと、全体のボリュームがいつの間にか許容量を超えてしまうことがあります。これは、目に見えて「出題が見込めないほど難しい問題」が跋扈している前者のケースに比べて分かりづらく、気付くのが難しいことが多いです。
ここで、ケース1とケース2をもっと定量的な形に書き換えてみましょう。
- ケース1=本番では難易度1~10の問題しか出ないはずなのに、難易度11~12以上が出ている
- ケース2=100問の難易度値を合計すると(※平均的には約550へ収束するはずなのに)600~700に達している
上記のように表現すると、ケース1と2が両立する状況も、ケース2が単独で成立する状況も、どちらもあり得ることが想像しやすくなると思います。
この表現法の優れているところは、この作業内容をそのまま「対策ペーパーがケース2に陥っていないか」を調べる手法として応用できるところです。つまり、(主観で構わないので)100問に1~10の10段階難易度を割り当て、それらの合計値が550を上回っているかどうかによって、難易度分布の偏りを見積もることが可能なのです。
合計値の目安は、20分で解くなら550でも本来難し過ぎる気もしますが、ひとまず「合計600を超えたら黄色信号、650を超えたら赤信号」ということにしておきましょう。
もちろん、難易度付けを行うことはケース1を防ぐのにも役立ちます。難易度10を超えていると判断した問題を弾いていけば、自動的に上限難易度を抑えることに繋がるはずだからです。
まあ人間は往々にして自分に甘いので、明らかな難易度10超えを「とりあえず難易度9か10ってことで!」と甘めに評価してしまうことはありえそうですが、とはいえ難易度9や10を連発すると結局合計値が足を出てしまうので、歯止めをかけるシステムとしてはちゃんと機能するのではないかと思います。
ポイント②-2. 問題文の「文字数」を削る
「100問20分」の枠に収める方法として次にお勧めしたいのは、とりあえず問題文を短くすることです。
というのも、文章を短くすることは読む量、つまり処理量の削減に直結するからです。こういうときに「文字数」という指標は割と便利で、主観的な「難易度」に比べても遥かに客観的でいじりやすいと思います。
日本速読解力協会によると、日本語の文章の一般的な読書速度は400~600文字/分と言われているそうです。
だいぶデータの幅が広く、おそらく個人差が大きいものだとは思うのですが、間を取って「読書速度が500文字/分の人」を仮想定するとしましょう。
たとえば、ある100問ペーパークイズの問題文が平均55文字→平均60文字に増えると、ペーパー全体の文字数の総量が500文字増えるということになります。つまり、その人が問題文を読むのに使う時間の総量は、平均的に1分ほど長くなってしまうと予想できます*10。
この1分、「100問20分」ほどカツカツな形式では喉から手が出るほど欲しい時間ですよね。
この観点から、もしペーパークイズを見直して文字数総量が多いようなら、自信作の前フリや表現の部分も含めて差し替えや削除の検討を行っていくのが良いと私は考えています。
個人的な目安は「平均55文字以下」くらいでしょうか。
改題例(ABC the ninth 廣瀬ペーパーより)
80番:サンダンス映画祭
【ありえた問題文】創設者のロバート・レッドフォードが『明日に向かって撃て!』で演じた役にちなんで名付けられた、毎年1月にアメリカで開催される、世界的なインディペンデント映画の映画祭は何でしょう?(88文字)
【実際に出題した問題文】毎年1 月にアメリカ・ユタ州のパークシティで開催される、世界的なインディペンデント映画の映画祭は何でしょう?(53文字)
※80文字超えは流石に長いと考えて前フリを削りました。
開催場所や時期の方を削るという選択もありえましたが、私はこれらの基本情報を重視しているので、こちらを優先して残して下の形としました。
ポイント③ 「自分がABCの主催だったら、本当にこの問題を本番で出したいか」を考える
参加者の立場で対策を進めていると、どうしても「あれも出るんじゃないか」「これも覚えておかないといけないんじゃないか」と疑心暗鬼になってしまいがちです。
そうした気持ちになること自体はやむを得ませんが、あまり不安が行き過ぎると対策(暗記)範囲が際限なく広がっていってしまいます。そうすると、ついつい対策ペーパーにも「出題が見込めないほど難しい問題」が増えてしまいがちです。
こうした不安に惑わされないためには、本番の本来の難易度を見誤らないためにはどうすればよいか?
そのために私が勧めたいのが、自分がABCの主催だったら……と仮定して、「主催の立場ではたった 100問で参加者に順位をつけなければいけないのに、そのうち1間を "これ" に割こうと思うのだろうか?」というメタ的な発想を持って一度立ち止まってみることです。
ここで重要なのは、100問の構成を「機能」と「理念」という2つの側面から捉えることです。
- 100問の機能: 難易度的に100間をフルに使えているか。「ある程度納得できる形で48人を選抜しなければならない中で、100問のうち1問をこんな難し過ぎる問題に割く余裕があるの?」
- 100問の理念: 1間1間が「基本問題」という看板に即しているか。「ある程度納得できる形で48人を選抜しなければならない中で、100問のうち1問をこんな変な問題に割く余裕があるの?」
個人的には、前者の「機能」の方がイメージしやすいと思うのでおすすめです。極端な例を挙げるなら、「全員不正解がn問あると実質的に (100-n) 点満点になる」と考えてもらえると分かりやすいでしょうか*11。
いずれにしろ、コツは主催側が抱えている「200人超の参加者を相手にした切実なプレッシャー」に思いを馳せながら問題を選ぶことです。
少し話は逸れますが、ゲーム『8番出口』に触れたことがある方は、この「自分がABCの主催だったら……」を実感できるような体験をしているかもしれません。
※以降、囲み枠内にゲームのネタバレを含みます。
皆さんは『8番出口』の初見のとき、左側の壁に貼られたポスター広告がやたらと気になりませんでしたか?
クリニックの診療日、アルバイトの労働時間、各種電話番号…… いかにも「異変」が起こりやすい内容を全部暗記しようとしたり、丸暗記はしないまでも「ここが変わったりするのかな」「全然クリアできないしここも覚えた方がいいのかな」と不安になったりはしませんでしたか?
結局、これらの重箱の隅をつつくような「難問」がゲームの中で “出題” されることはなく、不安は杞憂に、丸暗記は徒労に終わったことと思います。
ここで私が言いたいのは、この『8番出口』で生じていたプレイヤーと制作者の意図の食い違いが、そのままABCの対策側と主催側との間で起きているのではないか?ということです。
私の個人的な解釈としては、これは単に「偶然そうだっただけ」という話ではないと考えています。
すなわち、『8番出口』というゲームの根本を以下のように考え直してみると、純粋な暗記力を試すような「難問」を実装することは果たして適切なのか?という疑問が生じてきます。
- 『8番出口』とはどういうゲームで、何が楽しいのか
- 制作者はこのゲームで純粋な暗記力を試したいと思っているのか
『8番出口』というゲームを素直に解釈すれば、本当に暗記力しか試されないような純粋な「難問」は、不気味さを欠いていて無機質過ぎるように思います。このゲームが全体として帯びている、”どこか不気味” な雰囲気・世界観にはマッチしなさそうです。
制作者の意図として、世界観や体験を一部乱してまで、ゲームの趣旨から浮いた「難問」を進んで組み込みたいか?を想像してみても、あまりそうしたいようには思えません*12。
「ポスターの丸暗記の必要性」の見え方は、ゲームをプレイする側からすれば「今回は必要なかった」という結果論の側面を帯びていますが、制作側の視点では「必要ないと考える」という必然の側面を多分に有するわけです。
皆さんが抱く不安と、その先にある「難問」の幻影は、ABC本番の100問ペーパークイズの「世界観」に本当にマッチしているのでしょうか。
本記事でも特にメタ的な内容になってきますが、ここのミスマッチを起こさないためには、大会主催側が想定している「必然」を見落とさないようにすることが非常に重要だと思います。極端なことを言えば、対策側の思う「あれも出るんじゃないか」「これも覚えておかないといけないんじゃないか」といった予想は、少なくとも対策ペーパー作りに限って言えば、基本的に(主催側から見て)的外れだと考えてしまってもよいのかもしれません。
ポイント④ 的中を狙わない
最後にこれです。記事のタイトルにしたくらいには、今回強調したかったポイントです。
本番のペーパークイズに、自分が対策ペーパーで出したものと同じ問題が載っていたら嬉しいですよね。自分も1点得をするし、皆から感謝されて賞賛されるかも。
という色気を今すぐ捨て去りましょう。
理由は主に2つあります。まずは対策ペーパーの難化を防ぐためです。
基本的に的中狙いの人は「後半の差がつくような問題」を当てようとするので*13*14、作ったペーパーが局所的/全体的に難化してしまいがちです。しかし、もちろんこれでは「共有フォルダ」の参加ルールで提示されているような難易度には収まり切りません。
対策ペーパーの役割というのは、本番の問題を的中させて直接ペーパー/早押しの正解数を増やすことだけではありません。「対策ペーパーを解く」という行為には、本番の20分間の立ち回り方や、記憶の引っ張り出し方、出題規範の把握、アンテナの張り方……などを探る演習としての側面も備わっています。そのため、全体像があまりに本番と乖離した難しさの対策ペーパーばかり溢れていては普通に困るのです(少なくとも私は困る、という話ではありますが)。
徒な難化を避けるには、「出題が見込めないほど難しい問題」の混入を避ける必要があります。そして、そのためには的中の欲を捨てて「無難」な問題を並べる方が遥かに近道です。
ここで、もしかしたら「対策ペーパーの難易度が本番と乖離しようが、的中が出るなら何よりいいじゃないか」と考えている方もいるかもしれません。
確かに、1問の的中がもたらす効果は絶大です。この効用が得られるなら、対策ペーパー全体の完成度(難易度設定)を犠牲にしてでも、100問全体を難しめの「当てに行った問題」で埋め尽くす価値はあるかもしれません。そのような発想はある程度妥当だと思います。
しかし、ここで皆さんに考え直して欲しいのは、その「当てに行った問題」は果たして本当に当たりやすいのか?ということです。
これが、私が「的中狙い」を辞めるべきだと考えている2つ目の理由です。
このことを検証するために、共有フォルダ内のABC the ninth対策ペーパー群が、どのくらい本番に的中したかどうかをカウントしてみました*15。

これを見ていただくと、集まった137枚×100問+追加間題の合計17294間のうち、本番のペーパークイズに的中していたのは「重複込みでのべ62問」でした。これを全体の問題数で割ると、的中率は0.36%ということになります。
この数字をもとに「1枚の100間ペーパーから1問以上的中する確率」を計算すると、30.2%となるようです。確率的には3枚に1枚的中するかどうか……というところでしょうか*16。また51~100番の問題に限って言えば、的中率は0.17%(17294問中のべ29問)、1枚の100問ペーパーから1問以上的中する確率は15.5%です。
的中に挑む人は、まずこの数字の低さを覚悟する必要があります。果たして、得られるリターンの期待値は、対策ペーパーの難易度設定を犠牲にする価値があるものなのでしょうか。
正直なところ、私はこの数字でも「意外と的中するものなんだな」と感じました。体感では10%ほどだと思っていたので驚きです。
補足コラム② 体感の的中率
的中率の体感の値と実測値が乖離していたように感じた理由は、対策ペーパーを解かなくても正解できたような易しめの問題は、的中しても印象に残りにくいためだと考えられます。
たとえば私(80点44位)の場合、本番の正解に繋がった/繋がりえた対策ペーパーの問題は以下の10問(のべ12問)でした。
- 対策ペーパーがなかったら明確に誤答していた……2問(カーリング、ロブロックス)
- 自力正解のつもりだったが実は対策ペーパーでも出ており、もし事前に解いてなければ誤答していたかも……3問(モヒート、ポルトガル、メークドラマ)
- 的中していたのに誤答した(解けなかった対策ペーパーも含む)……5問(霜月騒動、ヤギ、小沢一郎、鼻祖、『シャボン玉ホリデー』)
つまり、私が体感で「直接本番の役に立った/役に立ちえた」と認識できる的中問題の割合は、12÷17294=0.069% ということになります。あくまで私の場合であり、個々人によってこの実効的中率は変動すると思いますが、通過を狙っている水準の方なら似たような数字になるでしょうか。
そして、いわゆる「的中狙い」の人が当てようとしている問題も、まさにこの辺りのラインだと思います。これを当てるのは相当至難の技でしょう。
仮に上記の0.069%を用いて「1枚の100間ペーパーから1問以上的中する確率」を計算してみると、わずか6.7%となります(※実測値は137枚中10枚で7.3%)。
上の表についてもう一つ注目して欲しいのは、――あくまで私の主観的な解釈ですが――結果的に的中していたのは(後から振り返ってみれば)割と無難な問題が大半だったということです。昔から手垢がついているような問題、いわゆる「ベタ問」の的中も多く散見されています。
一方、対ペ側の意欲作は大抵外れていたように思います*17。また逆に、本番の意欲作(計算問題など)を見ても「これを当てるのは不可能だ」と思うような問題が多かった気がします。
せっかくなので、この的中問題データをさらに深掘りしてみましょう。具体的には、答えまで一致していた◎と〇の的中問題について、「問題番号」を分析していきます。
ここで、問題番号は「ある100問に対する、その1問の相対的な難易度」が表れたパラメータとして用います。ABC(およびabc)のペーパークイズは、伝統的に後ろの問題に向かうにつれて難易度が上がっていくようになっているので、理屈上は「問題番号が若いほど(その100問の中では)簡単」となるはずです*18。
まず、対策ペーパー本編(※追加の早押し問題を除く)で出題されていた的中問題が「本番の何番に配置されていたか」を図示してみると、以下のような分布になります。
20番の「大の里」を9名が的中させていたことを念頭に置くと、的中は割と難易度に関係なく出ていたことがわかります。

一方、これらの的中問題が「対策ペーパーの何番に配置されていたか」も図示してみると、下のようになります。こちらでも「大の里」の的中の影響を考慮する必要はありますが(※対策ペーパーでは3番, 5番, 8番, 9番, 10番, 13番, 29番, 36番, 56番で出題)、全体として「より番号の若い問題(≒より簡単なものとして出題されていた問題)の方が的中していた」という傾向は見出せるように思います。
先ほど述べた「無難な問題の方が当たっていた」という解釈とも重なる知見です。

さらに、「各的中問題の番号が対策ペーパーと本番でどのように変化していたか」を調べてみます。すると、以下のように「対策ペーパーの方が本番よりも若い番号で出題された」ケースの方が、その逆のケースよりも多かったことがわかりました*19。
これはつまり、同じ問題を「対策側の方がより簡単な問題として出題しがちだった」ことを意味しています。

ポイント③でも触れた通り、対策側は本番の想定難易度を実態よりも高く見積もりすぎてしまう傾向があるようです。
本番では「終盤」相当だったはずの問題が、対策ペーパーで「序盤~中盤」に置かれがちだったとしたら、その後ろには一帯どんな「難問」たちが並んでいたのでしょう……
以上からABC the ninthの対策ペーパー環境を総括すると、全体的に難しめのものが多かった中でも、結局仕事をしたのは「前半の簡単めの問題」「無難な問題」の方だった、と言えるのではないかと思います。
といっても、これはninthに限らず、大体毎回そうかもしれませんが……。
今回的中を出した方がどのようなマインドで問題を作っていたかはわかりませんが、少なくとも私個人の実感としては、狙い過ぎない方がむしろ当たるとは確かに感じています。
実を言うと、私は過去3大会で対策ペーパーから的中問題を出しています(seventh: 98番, eighth: 65番, ninth: 80番)。これらを振り返ってみると、結局当たったのは肩に力を入れて作った的中狙いの問題ではなく、「『基本問題』として妥当で無難だと思う」「すっきりとした問題文を上手く書けて嬉しい」「絶妙なところを突けた気がする」などと素直に感じられた問題の方でした。
中でもABC the seventhの対策ペーパーは肩に力が入りまくってしまい、非人道的な難しさとなってしまったことを後悔しているのですが(私が把握している中で当時の最高点は73点)、そのことも込みで自分にとって大きな教訓となっています。
というわけで、対策ペーパーを作る際はまず的中を出すことを諦め、肩の力を抜いて無難で妥当だと思える問題を作ることを私はおすすめします。「当てに行く」のではなく「置きに行く」イメージです。
これは「対策ペーパーを “イイ感じ” に作る」ことを目指すためでもあり、結果的に的中を増やすためでもあります。的中云々は結局運ゲーで、それは自分の対策ペーパー1枚ではどうにもならないので、そのことも受け入れましょう。
何ならninthでは、本番のペーパークイズに「的中させられても良かったはずの問題」が大量に残っていたようにも思います。137枚・17294問も集めてなお、「こんな無難な問題」を誰ひとり出題していなかったのか……と愕然としました*20。
それらを当てそびれてしまったことについて、私たちは一度、各々の “スタンドプレー” を見直してもよいのかもしれません。
◇
というわけで、『対ペ作りのメタ』は、以上の「マインド編」で一旦終わりです。
本当ならばもっと実践的な難易度の下げ方を解説した「小細工編」も書きたかったのですが、そこまでやると年内の脱稿も怪しくなってしまうので、今回は諦めます。一応、以下に概略だけでも書いておきましょう。
- ポイント⑤「あえて伏せていた情報」や「出題意図」を問題文中で明示する
- ポイント⑥「AX」「問題文ギャップ」を改善する
- ポイント⑦ 91番以降を一旦全没にする
別にこんなことに気を遣わずとも、対策ペーパーなんて問題集からの抜き出しで作れてしまう代物ではあるのですが、本記事はそうした作り方をする際にも役に立つものだと思うので、広く皆さんの一助になりましたら幸いです。
「対策」の名目に限らず、皆さんの "イイ感じ" の100問に出会えることを楽しみにしています。
ぜひ、良き対策ペーパー環境と対策ペーパーライフを。
◇
参考:
ぜひこちらもお読みください。
S田神著『百里を行く参』絶賛発売中!
*1:黄色プレート相当のラインから点数が伸びず、上位層と最上位層の区別がつかない構成となってしまいました。
なお、一方の3人で共作した方は、控えめに言ってかなり良かったと思います。もちろん完璧ではないですが。
*2:ここにおける「環境」が指すのは、メタゲームの文脈で使われる「プレイ市場の流行」的な意味合いです。
*3:難易度や正解率をコントロールするだけで良いのなら、何も「基本問題」という枠組みに囚われる必要はありません。市井の問題集とにらめっこをして問題を抜き出してくればよいという話になってしまいます。これだと「ABC the ninthの対策を目的とした」と言えるかは微妙なところもありますが、正直それ(市井の問題集とにらめっこをして問題を抜き出してくること)がちゃんとできているペーパーはかなり良い方です。
というわけで、今回は難易度に関する話から始めることにします。
*4:たとえばabcは、準備フローに関する公開記事の中で「問題リハーサル」の存在に言及しています。ここで説明されているのは主に早押しクイズに関する内容ですが、当然ペーパークイズに関しても「フィードバックを参考にクイズ問題の修正・差し替えを行」うであろうことは容易に想像できます。
問題を提出いただいた皆さまを招いて、問題リハーサル(通称「裏abc」)を開催します。 リハーサルでは4.の選定作業を経たクイズ問題を用いて本番同様のルールでクイズをしてもらい、感想や指摘をいただきます。 (中略) 問題リハーサルで得られたフィードバックを参考にクイズ問題の修正・差し替えを行ったのち、当日の出題に向けた最終化作業を行います。
abc/EQIDEN公式サイト - クイズ問題ができるまで
*5:問題リハ/試し解きで得られる情報は、モニター個々人の能力(知識など)に依拠したフィードバックだけではありません。仮に指摘がなされなかった問題も、実際のプレイングやペーパークイズの解答用紙を見ると、「この問題は難し過ぎて機能してないかも」「みんな同じ誤答をしてる……ということは表現がミスリードだったかも」といった形で潜在的な課題が浮かび上がることがあります。こうした課題は、モニター自身が「わからなかった原因は自分の実力不足であり、問題文は悪くない」と考えてしまうことも多く、指摘の形で顕在化しそこねることがあるため、注意が必要です。
またペーパークイズの場合、こうした情報を「正答率」という定量的な指標の形で得ることもできます。ただし、そこまでに至るためには試し解きの規模をそれなりに広げる必要があり、数人程度のモニターではなかなか厳しいところがあります。
*6:大規模な問題リハーサルを実施できなくても、問題準備の人員をある程度確保できている企画や大会では、作問者が相互に「他者の視点」を入れることができるため、難易度調整をしやすくはなります。
*7:対策ペーパーには、作成を通して現環境への理解や(主催陣の思う)出題規範の予測精度を上げる……という、自身のコンディション調整の側面も少なからずあると私は考えています。非効率な発想かもしれませんが。
*8:実際には、難しい問題の数が増えると、「それらに手も足も出ない人」は逆に時間が余ります。これが「全員にとってノーチャン」のレベルまで難しくなれば、逆説的ですが全員にとって負荷の少ないペーパークイズになるでしょう。
もちろん、これは流石にABCや「基本間題」の本懐からは外れていると思うので、解決策としては考慮しないことにします。
*9:私の個人的な考えとしては、確かにクイズという営みにとって「100問20分」という枠組はかなり無理があるものだとは思っています。ただし、abc/ABCが使用している意味での「基本問題」文脈に限って言えば、私は100問筆記クイズの制限時間の延長にあまり気乗りはしないです。理由はシンプルに、難易度のインフレが止まらなくなると考えているからです。
たとえば「100問25分」に時間を延長したとして、いつか絶対に「25分では足りないから30分に延ばそう」という議論になるのではないか、そのときのペーパークイズに並んでいる問題は、どう理屈をつけても流石に「基本問題」とは呼べないのではないか……ということを勝手に危惧しています。
*10:前フリや文末(~でしょう?の部分)をどれだけ真面目に読んでいるかや、そもそもペーパークイズの文章をそんなにしっかり読んでいるかは人それぞれだと思うので、「平均55文字だと55文字×100問=計5500文字で11分、平均60文字だと12分」と計算できるほど単純な話ではなさそうです。そのため、ここではあくまで時間の総量の変化について議論しています。
*11:厳密に言えば、通過者48名が全員不正解だった問題は、非通過者の中に正解者がいたとしても「実質的に機能していない」状態に近いと言えます。その問題を正解できたかどうかが、通過者や獲得プレート(アドバンテージ)の弁別に一切繋がらなかったことになるからです。
*12:制作者の意図という観点では、そもそもカジュアルな難易度のゲームだからそういう「難問」は出現しないという読みをすることも可能です。しかし、難易度設定については販売ページからは読み取れないので、今回は考慮しませんでした。一方、「ホラーゲーム」であることはタグや説明文からある程度読み取ることができるので、本文で記述したメタ読みの判断材料としました。
なお、「異変」がどれも視覚的に大きめの変化であったことは、難易度調整だけの都合ではなく、不気味さや怖さを少しでも付与しようとした演出の結果だと勝手に予想しています。
*13:これは「差がつかない問題」を的中させても対策面ではあまり意味がないからです。特徴的な前フリや出題切り口まで一致していれば賞賛はされそうですが、そんなに感謝はされないように思います。
*14:仮に的中自体は意識していなかったとしても、「解答者間で差をつけさせる」ことを狙いすぎると、結局同様に難化が進みがちです。このことにも注意しましょう。あくまでも対策ペーパーならば、「こっちが何もしなくても勝手に差はつく」程度の気持ちで作るくらいがちょうど良いと思います。
*15:今回は、的中やニアミスを「対策ペーパーのその問題だけで当日正解を導けるか」という基準で判定しました。答えが同一のものを「的中」として◎・〇の2段階、答えは異なるが問題文から答えを導けるものを「ニアミス」として△の1段階で表しています。
なお、重複を考えなかった場合の的中・ニアミスは100問中42問でした。「大の里」などは9回出題されており(※加えて「二所ノ関部屋」は10回ほど出題)、のべ的中数を大幅にブーストしています。
なお、全17294問のうち3343問は同じ事物が答えになっていました(2問目以降をカウント、問題文の切り口は問わず)。
*16:100問の対策ペーパーと50問の追加問題の計150問を用意した場合、1問以上的中する確率は41.7%となります。
*17:だからこそ、「鼻祖」の的中は本当に凄いと思いました。
*18:より正確に言うと、実際に反映されているのは「作成者の主観や難易度感覚」であって、「客観的な難易度」というほどのものではありません。このことには十分注意する必要があります。
*19:個人的には、±10問、すなわち「何十番台かは変わらない」程度のズレは許容しても良さそうな気もします。もし「本番より前」「本番より後ろ」のカウントから±10のゾーンを省くと、それぞれ以下のようになります。

また念のため、差ではなく「対策ペーパー÷本番」の比率で比較し、対数目盛の横軸で並べた結果も掲載しておきましょう。

*20:逆に「もし狙って的中を出すなら」という仮考察もしておくと、私が思うにninthの筆記では「大の里」と「アーベル」は意図的に当てられても良かったなと思いました。
前者は9名が的中させていましたが、他にも大勢の方が出題していた「HANA」「デュプランティス」なども含め、流石にどれかは当たるだろうという本命時事という感じでしたね。一方後者は全員で的中させそびれてしまいましたが、隠れ時事問題としてこの形で問う発想自体は、対策過程で持てていても良かったなと思いました。個人的に非常に悔しかったです。柏原先生のアーベル賞受賞を把握したのがペーパー完成後だったのでしょうがないのですが……














